2016年6月18日放送された最先端ワード検定2016では
「ラクトフェリン」が取り上げられました
母乳に多く含まれているというラクトフェリン。
この栄養素に世界中が注目しているといいます。
ラクトフェリンの驚きの効能とは?
ラクトフェリンを摂取するには?
大注目の栄養素ということで
忘れないようにまとめておきます。
驚きの効能
ラクトフェリンは母乳に多く含まれるたんぱく質で、
なかでも出産後短期間しか出ない初乳に多く含まれているそうです。
赤ちゃんの体を守るような大事な栄養素であることがわかりますね。
また、唾液や涙、十二指腸の分泌液にも含まれているそうで、
人間にとって重要な働きをしているといえます。
具体的なラクトフェリンの効能は
抗菌・抗ウイルス作用、免疫調整作用などです。
抗菌・抗ウイルス作用
食中毒の原因となるサルモネラ菌にラクトフェリンを加えると
ラクトフェリンが菌の増殖を抑え菌を破壊する
という実験結果が得られたそうです。
免疫調整作用
ノロウィルス感染予防の調査です。
ラクトフェリンを与えた園児と与えなかった園児では
与えた園児の方がノロウイルス陽性率が低かったという結果だったそうです。
ラクトフェリンには私たちの体を守ってくれる
免疫力を高める作用があると期待されています。
鉄分の吸収促進
ラクト=乳中の フェリン=鉄を結合するタンパク質
という名の由来どおり、ラクトフェリンには強い鉄結合作用があります。
このため鉄分が不足の改善に効果があるとされ、
貧血などの予防に役立ちます。
整腸作用
人の腸内では善玉菌と悪玉菌が存在しています。
善玉菌が多いと腸は健康な状態を保ちますが、
加齢とともに善玉菌は減少し、便秘や下痢の原因となります。
ラクトフェリンは腸内の善玉菌であるビフィズス菌のエサとなり
善玉菌を増やす作用があります。
ラクトフェリンを摂取するためには?
ラクトフェリンは、牛乳にもわずかながら含まれているそうです。
牛乳からチーズを作る過程できる乳清(ホエイ)が
ラクトフェリンの原料となります。
しかし、乳清1リットル当たり、ラクトフェリンはわずか0.1g。
牛乳を飲んで、ラクトフェリンを摂取するのは現実的ではありません。
また、ラクトフェリンは熱に弱く、
酸や酵素に分化されやすいという性質があります。
そのため加熱処理している乳製品にはほとんど含まれていません。
ですのでラクトフェリンを摂取する場合には
人工的に加えられた食品を摂るか、サプリメントを利用することになります。
摂取量の目安、副作用などは?
1日のラクトフェリンの摂取量の目安は150mg~300mgです。
過剰摂取するとお腹がゆるくなる可能性はありますが、
他の薬やサプリメントなどとの組み合わせで、
重篤な問題が起こった例は報告されていないようです。
ただし、基本的に乳製品ですので、
乳アレルギーには注意が必要です。
まとめ
・抗菌、抗ウイルス作用、免疫調整作用、整腸作用などがある
・摂取はサプリメントなどが現実的
ラクトフェリンが発見されて、長い歴史はあるものの
まだまだこれからの研究が期待される栄養素なのだそうです。
なかなか手軽にとれるものではありませんが、
大事な栄養素であることは間違いなさそうですね。