このヒミツで、子供の偏食が改善することができるかも!
2016年3月16日の放送された、世界一受けたい授業で「家庭でも生かせる食べ残しゼロ給食のヒミツ!」が放送されました。
給食と聞くと、私は特に好き嫌いがなかったので、給食もなんでも食べていた記憶がありますが、中には、なかなか食べられることができない子もいて、休み時間まで残されて食べている光景もありました。懐かしいですね。
今回は、子供の偏食改善に活かすことができるヒントを得ることができましたので、忘れないようにまとめてみました。
理想の健康食・学校給食
今回の先生は、文京区立青柳小学校の栄養士である松丸奨先生です。松丸先生は、2013年の全国学校給食甲子園で優勝の経験があるそうです。学校給食甲子園は、2006年から行われている「食育」を啓発する大会。学校給食で提供されている郷土を代表する料理で競われるそうです。
学校給食は、子供の成長のために、カロリーや塩分量、野菜摂取量などが厳密に決められている理想の健康食。
しかし学校給食を、子どもたちが全部食べているかというと、やはりそうではないようです。アンケートを取ると、給食を残すと回答した子供は43%もいるそうです。
その量を調べてみると、1年間で1人当たりなんと7.1kgの量にもなるそうです。これは、ご飯1杯で計算すると約47杯分にもなるそうです。せっかくの理想の食事も、食べなければ意味がないですものね。
でも、子供の頃って、好き嫌いが激しい時期でもありますよね。ピーマンやグリンピースなど、野菜嫌いな子供は多いと思います。魚が苦手という子供も多いようですよ。
そんな状況を打開しようと頑張っている先生が、松丸先生です。先生の学校では、給食の食べ残しの量が約2kgだそうです。全国平均が7.1kgなので、3分の1以下という少なさです。さらに、食べ残しゼロの日を何度も達成しているそうです。
食べ残しゼロの取り組み
出汁にこだわる
子供たちが、給食を全部食べられるようにするためには、やはり味が大事。松丸先生はとりわけダシにこだわっているそうです。そのダシは北海道産の昆布や鹿児島産のサバ節、鰹節などを使用し、洋食の場合は新潟県産の地鶏の鶏ガラを使用したりもするそう。
なんだか贅沢?にも感じられますが、給食には当然予算がありますから、かなり苦労されているんでしょうね。文京区の場合は、予算が240円から290円だそうです。
確かに北海道の有名どころの昆布は高いらしいですが、同じ北海道でも少し場所変えたマイナー場所で採れた昆布はお手頃だそうです。苦労も工夫で乗り越えているんですね。
学校給食で、ダシにこだわる最大の理由は減塩。確かに、ダシがきいてると少ない塩分量でも、美味しく味わうことができますよね。また、美味しい出汁を使うことで、子どもたちの味覚も育てることができるとか。素晴らしい取り組みだと思います。
食べ物に興味を持ってもらう
子供たちに、食物に対して興味を持ってもらうために、様々な工夫をされていました。
献立を学校の入口に掲示する
献立を、登校した児童たちがよく目の触れるところに掲示しておくことで、給食を楽しみにする習慣がつくそうです。
野菜の絵や料理の写真を貼る
松丸先生の学校では、給食を食べる専用のランチルームがあるそう。そこの壁には東京の伝統野菜を書いたものが貼ってあり、子供たちが、「どんな野菜?」「どんな味?」と興味を持つきっかけになっているそうです。
また、児童から人気のメニューも写真にして貼っていました。これは、子供から給食に対する声を直接聞くことができたり、子供たちが給食に興味をもってもらうことに役立っているそうです。
珍しい海外メニュー
家では出てこない変わった海外メニューも、給食に取り入れているそうです。知らない料理って、どんな味だろうってワクワクしますが、子供たちもそうなんですね。
例としてあげられていたのは、エクアドル料理の「セコ・デ・チャンチョ」、コートジボワールの料理「クスクスデゲデゲ」、コロンビアの「アヒアコシチュー」でした。まったく聞いたことがないですね。これは楽しそうです。
メニュー名を工夫
メニュー名にパ行をつける。パ行の名前は子供たちの印象に残りやすいそうです。例として「キャロットアップルポムポム」という洋菓子が登場。ポムポムってなんだと思いますが、フランス語でリンゴという意味だそうです。
ランチョンマットを敷く
文京区全体の試みで、ランチョンマットを敷いて給食を食べさせているそうです。これはレストランで食べるような特別感を演出するためだとか。
嫌いをなくす工夫
野菜嫌いをなくす
学校の校庭では、毎年10種類以上の江戸野菜を栽培しているそう。自分で育てた野菜だと愛着を持ち、残さず全部食べるようになるそうです。
苦手なものと好きなものを一緒に
苦手なものと好きなものを一緒にすると食べ残しがなくなっているとか。実際に、子供の苦手なピーマンと、逆に大好きな鶏肉を一緒にする料理は大人気!
ほかには、子供が嫌いな大豆は、大好きなじゃがいもと一緒に。味付けは、青のりで、子供たちの大好きな味付けに。確かに、スナック菓子やお好み焼きにも使われている子供の好きそうな味ですね。
飽きずに食べられる工夫
主食のパンにも工夫がされています。パンはそのままより、飽きずに食べられる調理パンに。もちろん摂取カロリーに制限がありますので、揚げるところを焼いたりして、基準のカロリーに収める工夫をされているそう。他には、シチューパンやピザトーストなど豊富なレパートリーが全て、低カロリーに抑える工夫をされているそうです。
魚料理の苦手意識を払拭
低学年の児童が苦手な魚料理は、段階を踏んで献立にすることで、苦手意識をできるだけ無くすようにしているそうです。
第1段階として、1学期はまだ食べやすいサーモンを使ったサーモンシチューを出します。シチューにすることで、魚の臭みが消えて、子供たちは喜んで食べれます。
第2段階の2学期は、白身魚のタラを使ったタラの甘辛揚げ。白身魚は大きな骨をとると食べやすいので、魚が美味しいと感じられるとともに、嫌いなものを食べられたという達成感を味わうことができます。
第3段階の3学期で、魚を頭から尻尾まで食べるししゃもを使った料理。これはししゃもを子供たちの大好きなカレー味で揚げています。揚げることで骨も食べやすくなり、カレーの味で臭いも気にならなくなります。
こんな工夫をすることで、魚嫌いな子供でも3学期には食べれるようになっているそうですよ。
感想
給食に対する取り組みに、大変驚きました。こんな工夫をして、子供たちに給食を食べてれもらおうとしているんですね。とても楽しく、子供たちも喜んでいる様子が印象的でした。
家庭でも、取り入れられる工夫が何個かあったのではないでしょうか。個人的には、海外の珍しい料理を食べてみたいですね(笑)